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冷えを改善する漢方薬は?

冷え性は男性よりも女性に圧倒的に多く、それはママもプレママも関係ありません。

西洋医学のデータで血行がよくなっても冷えの自覚は変化がない、なんてことも。

不調を感じる方で冷えも感じる方はかなり多いですし、なんとかできるものなら早めに手を打ちたいですよね。

以下、リビング新聞 漢方Q&A(2018/2/3号)より転載です。

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Q.冷えを改善する漢方薬は?

 寒さが続き体が冷えます。冷えは万病のもとなどと聞くと気になります。漢方薬を飲むと冷え症がよくなると聞きましたが本当でしょうか。(28歳、女性)

A.体を温める代表的な生薬は“当帰”

 1月の下旬から寒さが一段と厳しくなり、今年はまだ寒い日が続きそう。冷え症の人にはつらい季節です。日本人には冷え症が多く、女性の3分の2、男女合わせて約半数が冷え症といわれることがあります。そして、その多くは体質的なもので、冷え症の改善を求める人の大半は女性です。

 漢方では昔から、冷えが病気に関係していることに気付いており、神経痛、腰痛、関節リウマチ、膀胱(ぼうこう)炎、腹痛、月経不順、不妊症、その他多くの病気に使われる漢方薬の中には冷えを改善する効果があるものがたくさんあります。

 漢方では、一人一人の症状と体質に適する漢方薬を飲むことによって病気を改善しますが、病気の人から細かく症状を伺うと、冷えがあることが少なくないのです。

 そして冷えの症状も、手足が冷える、下腹部が冷える、下半身が冷える、冷えてのぼせる、水中に座っているように冷えるなどさまざまです。

 また、冷え症を気にするあまり、月経不順、月経痛などのありふれた症状を改善することに気付いていない人もあります。そのようなときにも適切な漢方薬を続けて飲むと、冷え症の改善と共に他の症状もよくなっていきます。

 体を温める代表的な生薬(しょうやく)に、セリ科多年草の根を乾燥した当帰(とうき)があります。大和当帰、北海当帰、唐当帰(からとうき)などがあり、味や香りはもちろん、効果も異なります。日本で古くから使われている良質の大和当帰は本当帰(ほんとうき)ともいわれ、現在では奈良の吉野地方でわずかに栽培されるだけになり、中でも大深当帰(おぶかとうき)と呼ばれるものは最上品です。寿元堂薬局は大深当帰を使っていますが、一般には北海当帰が多く使われます。中国産の唐当帰は同じセリ科の別種の植物です。

 当帰が含まれる当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、温経湯(うんけいとう)などの漢方薬は、冷え症の女性によく使われます。

 キンポウゲ科トリカブト属の塊根も、たいへんよく体を温める生薬です。猛毒があることで知られるトリカブトも使い方次第で隨分役に立つ生薬として利用されます。

 現在は毒性を弱めたものが使われており、真武湯(しんぶとう)、八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)などに含まれて冷え症の改善に役立っています。

 最近までは、単に冷える性分として西洋医学で軽んじられてきた冷え症ですが、漢方では真剣に取り組んできた長い歴史があります。漢方薬を上手に利用してください。

漢方薬剤師北山 恵理